2022.10.29
家づくりで失敗しないための3つの段取り
「家づくり」と検索すると、1番上に“失敗談”とでてきます。家づくりはやり直しがきかいないため、皆さん他の方の失敗談を参考にしたいというお気持ちが伝わってきますね。この画面を見て、今回は家づくりの段取りについて少しご紹介できればと思いました。
まず、家づくりにおいて失敗する要素は大きく分けて5つあります。
- 性能:思っていたより断熱性能が悪く、夏暑く冬寒い
- 機能性:間取りや窓の位置など使い勝手が悪い
- デザイン:思っていたイメージと違う
- 金額:予算オーバー
- スケジュール:建築時期が予定よりもオーバー
そして、家づくりを建物・土地・住宅ローンの3つに分けて俯瞰して考えると、ざっくりした分け方ですが以下のような図になります。
性能とデザインは予算と連動する→予算を確認後に性能とデザインを考えられる
性能とデザイン(建物の広さも含む)は建物の要素ですが、住宅ローンの予算と連動してきます。性能とデザインを求めていくとどうしても建物の予算が上がり住宅ローンの予算も上がりますが、逆に住宅ローンの予算の目安が分かればそこから逆算して性能とデザインを予算内に落とし込むことが可能です。
通常は、最初のヒヤリング時に月々の想定支払額や住宅ローンの予算をある程度確認・予測してから建物のプランを考え、理想のプランと予算のバランスを考えていきますが、それを怠るといざ住宅ローンの事前審査を申請したら予算の額の借り入れが難しい、といった状況になりプランの練り直しになります
双方大きな時間を失うことになるため、予算を無視してプランの作成を進めるケースは少ないかと思いますが、
- 建築希望時期に家が経たない
- 予算オーバーになった
というケースに繋がるのは、最初の走り出しの段階で予算とプランを同時に進めなかった場合が多いです。
「機能性=間取り」は土地の影響を受けるため、理想の土地探しで時間がかかる可能性も
機能性が土地に少し重なっているのは、間取りなどが土地の形状や周辺状況によって左右されるためです。土地を無条件に考えるなら、理想のプランを作成するのは難しくありませんが、所有されている土地や希望エリアで探した土地の形状が少し特殊だった場合はその影響が建物にもでてきます。
少し話は戻りますが、デザイン的な要素も土地の影響を受けてしまうため、希望の形や窓の位置などが難しくなるケースもありますね。
理想の家づくりを進めるためには、それを実現するための土地が必要になります。しかし、理想の土地がすぐに見つかるかはその時になってみないと分かりません。実際に、土地がなかなか見つからずどんどん時間が無くなり、建築時期がズレてしまったというお客さまも多いです。
また、土地自体に建築条件有りという“特定の住宅会社での建築”を条件にされている土地もあります。そういった場合、理想の土地は見つかっても希望の家づくりが難しくなるケースもあります。
このように、土地によってスケジュールがズレてしまうケースが多々あり、建築条件によっても家づくりの制限が発生するケースもあります。
スケジュールは建築希望時期から全てを逆算し、初回の相談から何ヶ月で家が建てられるのかを把握する
最後にスケジュール。これは、先ほども触れたように建物や土地に大きく左右されてしまいますが、そもそも家が経つまでにどれぐらいの時間を要するのかを確認していない場合、家づくりの相談をし始めた時点ですでに間に合わないという状況になりかねません。
そのため、どんな方にも言えることは建築希望時期から全てを逆算して仮のスケジュールを組んでみることです。完成から遡り、
- 上棟日(柱を組み立てて家の形にする日)
- 基礎着工
- 住宅ローン申請
- 建築確認申請
- 契約
- プラン完成
- 打ち合わせ
- ヒヤリング
- 初回相談
それぞれいつまでに何を決めていつ契約・申請を行う必要があるのか、全スケジュールを一度確認します。ざっくりお伝えすると、会社を決め初回ヒヤリングを行ってからおよそ1年後ぐらいに引渡しになることが多いです。ただ、土地探しやプラン作成に時間を要せばもう少し伸びてしまい、会社によっては1年半が基準になっているところもあります。
逆に土地を持っているという方や希望する間取りが明確といった場合は期間が短縮する場合もあります。
家づくりにおける全体像を把握するのがベスト
家づくりに正解はなく、建築スピードも会社毎に違いがあります。ご家族にとって理想の家を建ててくれる会社選びと同時に、希望のスケジュールを予定通り進められるかどうかを最初に確認できるのが理想です。
家づくりの進行はケースバイケースで断定できない要素が多いですが、全体を把握しておくと家づくりはスムーズに進みやすいです。そのスケジューリングも、担当スタッフの腕の見せ所でもありますので、「この人に任せていいか?」という判断基準にもなると思います。
ぜひ家のことだけでなく、全体的な進行もイメージしてみてくださいね。