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規格住宅のメリット・デメリットと3つのチェックポイント |家づくりコラム|ライトパス

規格住宅のメリット・デメリットと3つのチェックポイント

キッチンの下がり天井

 

規格住宅というのは、注文住宅と建売住宅のちょうど間のイメージで、メーカーが決めた一定の規格の中から選んでいくといった住宅です。建売住宅よりも自由度が高く、注文住宅よりもコストダウンできる点からから一定の支持がありますが、この記事では規格住宅のメリット・デメリット、検討したいポイントをご紹介します。

 

注文住宅に比べて選択肢は少ないが、人によってはメリットも

規格住宅の一例

規格住宅は、冒頭にご紹介したようにその企業が決めた一定の規格から選択していきます。間取りはこれ、外観の色はこれ、キッチンはこれ、といったように、各項目の候補の中から選びます。

通常であれば、限られた中で選ぶため制限があると考えられますが、人によってはたくさんある中から決めるのが大変という方もいらっしゃるので、場合によっては候補から選ぶという手軽さがメリットに転じるケースもあります。

 

コストパフォーマンスが良くなるが、品質は企業に依存する

ネオマフォームの断熱性能

注文住宅を手掛けるところが規格住宅を提供する、というケースも少なくないため、住宅の品質は一定のレベルである場合が多いです。ただ、住宅業界は良くも悪くも基準や品質に差があるため、規格住宅にも同じことが言えます。

注文住宅の場合でも同じではありますが、

  • ライフスタイルや好みに合った選択ができるかどうか(提案をしてもらえるか)
  • “数十年後も家族と家が健康でいられるか

 
といった視点で検討できるのが理想です。近年、冬季の室温が将来の呼吸器・循環器疾患のリスクを上げることが報告され、断熱性能、気密性能の改善・向上が注目されています。2018年には、WHOが世界各国に「冬季の室内温度は18度以上に」と勧告したことから、その注目度が分かります。

アレルギーの原因になるハウスダストの改善等も、まだまだ住宅業界で認知されていないケースが多いですが、断熱性・気密性・空気環境まで考えられるような規格住宅が理想ですね。

 

チェックしたい3つのポイント

以上を踏まえて規格住宅を選ぶ際のポイントを考えてみると、注文住宅と同じようなポイントが見えてきます。
 

①断熱性能を活かすための気密性能

1つ目は気密性です。断熱性能は、近年真面目に家づくりに取り組まれている住宅会社であれば十分な性能になっているケースが多いです(目安はUA値0.6以下、可能ならUA値0.5ぐらいが理想)

ただ、断熱性能はあくまで壁、天井、窓、床を平均した熱の通しやすさの理論値です。実際には、断熱性能を活かすためにも家の隙間をどれだけ小さくできるかが体感の断熱性能を左右します。

家の隙間の大きさはC値で表し、C=1.0c㎡/ ㎡以下で高気密住宅と言われます。ライトパスの住宅ではC=0.5c㎡/㎡が標準で、これは1㎡の中に0.5c㎡しか隙間がないという意味になりますが、気密性は測定しないと分かりません。断熱性能のように理論値というのが存在しないのです。

気密測定

測定しないと気密性があるのか無いのかが分からず、気密性を得るためのノウハウも蓄積しません。規格住宅を検討する際も、気密測定の経験とノウハウをもっている企業であることが望ましいですね。

 

②天井の断熱性能

天井の吹付け断熱

夏は天井の断熱性能が高くないと、屋根からどんどん家が暖められていきます。基本的に断熱性能は「熱の通しにくさ×厚み」なるため、屋根の断熱材には厚みがある方が性能が上がります。

ライトパスでは吹付け断熱を標準仕様にしていますが、吹付け断熱は突きつけ量で厚みを調整できるので、屋根断熱で厚みを調整するのに適しています。基準では160mmの吹付け硬質ウレタンフォームを標準にしていますが、200mmを推奨しています。天井の断熱材の厚みは、地味ながらもチェックポイントです。

 

③床の仕様による底冷え対策

一般的な住宅だと床下に通気性をもたせるので冬は足元が冷えやすいです。弊社の場合、基礎断熱を行い床下を使った24時間熱交換換気により、床下は冬季でも約16度ぐらい(室温を20度の場合)を保ちますが、通常の通気性のある床下だと外気の0度近い温度になります。

24時間熱交換換気システム「澄家」の給気口
※24時間熱交換換気システム「澄家」の給気口

現在の住宅は床下に断熱材を使うため昔ほど底冷えするようなことはありませんが、それでも通気性をもたせた場合は床から冷えやすいです。

床下の環境次第で冬の底冷え具合が違うため、価格優先で決めてしまうと冬季の生活で足元の寒さを感じやすくなります。一般的に規格住宅で床下の24時間換気や床暖房までの対応が難しいかもしれませんが、床下の24時間熱交換換気は、

  • 断熱性能の底上げ
  • 底冷え解消
  • アレルギーの原因になるハウスダストを床から効率よく排出

 
といった費用対効果が郡を抜いて大きいため、ぜひオススメしたい仕様です。筆者個人の考え方としては、部屋の大きさを犠牲にしてでも採用したいぐらいです。

 

規格住宅はコストパフォーマンス重視のシステム

規格住宅は基本的にコスト重視の商品となります。デザインや設備の仕様もある程度選べる形になるかと思いますが、どこまで選ぶことができるのかを確認してみてください。

弊社では注文住宅・モデルハウス兼建売住宅を行っており規格住宅というのは現在取り扱いはありませんが、規格住宅をご要望でしたら一度ご相談いただければ幸いです。

 


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